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禁煙したい

このページをご覧になられている方は、おそらく現在タバコを吸っておられる方で少しでも禁煙を考えておられる方だと思います。

  • 息切れをするようになった
  • せきが止まらない
  • 知人、親戚が癌になった
  • 家族に禁煙を進められている
  • 大きな病気になった
  • 健康に悪いからやめたい
  • 子供が生まれた

このような理由で禁煙を考えられる方が多いです。

目次

タバコはどのようなもの?

タバコは16世紀にポルトガルより伝わり江戸時代に喫煙習慣が広まりました。
落ち着く、ストレスの解消、美味しいなど喫煙者にとっては良い効果をもたらすように思えるのですが、それはニコチン依存症になっているからです。
最初に吸ったタバコはみなさん美味しくなかったはずです。
映画で俳優が吸っていてかっこいいというイメージがあったり、タバコを吸うのは一人前の証拠、大人になったなどのイメージもあったでしょう。

日本人の喫煙率は男性で27%、女性で7%(2019年)と先進国の中では高い方です。

喫煙男性は、非喫煙者に比べて肺がんによる死亡率が約4.5倍高くなっているほか、それ以外の多くのがん(食道、咽頭・口腔、膀胱)についても、喫煙による危険性が大きくなることが報告されています。
本数が多ければリスクが高まります。
また脳卒中や心筋梗塞、気管支喘息、COPD(肺気腫)、突然死とも関連が強く、歯周病とも関連するとの報告があります。
ご自身だけではなく家族の発癌リスクも高くなるといわれています。

加熱式タバコは体に悪くないの?

加熱式タバコとはタバコの葉を電気的に加熱して霧状になったニコチンと化学物質を吸うタイプのタバコ製品です。
加熱式タバコは発売からの年月がまだ浅いために分かっていないことも多いですが紙巻タバコと同様に、ニコチンやホルムアルデヒドなどさまざまな有害物質が含まれています。
受動喫煙の影響も不明です。

タバコにかかるお金ってどれくらいだろう?

健康だけでなく経済的な負担も大きく1日1箱(20本、500円)吸っていた場合、年間にかかるタバコ代は

500円× 365日=182500円

タバコは増税により値上がりしていますが、これまで吸ってきたタバコ代を考えるとかなりの金額になることがわかります。
「健康のために」が一番の理由ですが経済的な影響も見過ごせません。

タバコはなぜやめられないの?

タバコがやめられない原因の一つに、ニコチン依存というものがあります。
体内のニコチンが少なくなるとイライラや落ち着かない、気分が落ち着かない、眠りにくくなるなどの身体的症状、精神症状がでます。
体がなんとかニコチンを体に入れようとするのですね。
タバコを吸えば一時的に症状は改善されますがニコチンが少なくなって来ると同様の症状を引き起こします。
ストレスを解消するために吸っているのか、ストレスを溜めるためにしているのかわからない状況です。

このニコチン依存症が禁煙をするにあたって厄介です。禁煙を試されたことがある人はよくわかると思います。
ご自身で頑張ってやめられる方もおられますがなかなか難しいことも多いです。

禁煙治療とは?

ニコチン依存症は麻薬の依存よりも強いと言われています。
絶対禁煙する!という意志も大事ですが一種の病気ですからお一人では難しい場合があります。
そんな時は保険診療で禁煙治療が受けられます。
現在は

チャンピックス®(飲み薬)

ニコチンを含まない禁煙補助薬です。
禁煙に伴うイライラを抑えたり、タバコを吸っても美味しく感じなくする作用があります。
現在出荷調整中で処方できません。

ニコチネルTTS®(貼り薬)

ニコチンを含む禁煙補助薬です。
皮膚から徐々にニコチンが吸収されニコチン不足による様々な症状を抑えます。
心疾患がある方については使用できないことがあります。
徐々に量を減らしていきます。

スケジュール

12週間にわたり5回の診察と禁煙補助薬による治療になります。
問診、呼気一酸化炭素濃度測定、禁煙補助薬の処方、薬の副作用の確認、治療中の辛かったこと、大変だったことへの対策を行う。

保険は使えるの?

禁煙外来(保険適応)をうけるには以下の4つの条件を満たす必要があります。

  1. ニコチン依存症の判定テストが5点以上
  2. 35歳以上の方は、「1日の喫煙本数×喫煙年数」が200以上
  3. ただちに禁煙を始めたいと思っている方
  4. 禁煙治療を受けることを文書で同意している方
  5. 前回の治療(保険適用)から1年以上たっている方

ニコチン依存症の診断テスト

Q   YES(1点) NO(0点)
1 自分が吸うつもりより多く吸ってしまうことがありましたか?    
2 禁煙や本数を減らそうとして、出来なかったことはありましたか?    
3 禁煙したり本数を減らすときに、ほしくてたまらなくなったことはありましたか?    
4 禁煙したり本数を減らすときに次のどれかがありましたか?
イライラ・眠気・神経質・胃のムカつき・落ち着かない・脈が遅い・集中しにくい・手の震え・憂鬱・食欲、体重増加・頭痛
   
5 上の症状を抑えるためにタバコを吸うことがありましたか?    
6 重い病気にかかっているときに、タバコは体に良くないと思っているのに吸うことがありましたか?    
7 タバコのせいで自分の健康問題が起きていることをわかっていても吸うことがありましたか?    
8 タバコのせいで自分の精神的問題が起きていることをわかっていても吸うことがありましたか?    
9 タバコに依存していると感じることはありましたか?    
10 タバコが吸えないような仕事や付き合いなどを避けることが何度かありましたか?    
合計  

*5点以上でニコチン依存症の可能性が高くなります。

費用(自己負担額)

健康保険が適用される禁煙治療では、自己負担額(3割負担の場合)は13,000円~20,000円程度になります。
1箱550円のたばこを1日1箱吸っている人の場合、たばこ代よりも禁煙治療で支払う金額のほうが安くなります

もし以前に禁煙治療がうまくいかずタバコを再開されている方でも前回から1年以上空いていれば再度保険診療で治療を受けることができます。
また禁煙をしてみようと思うことはとても大事です。

保険適応である禁煙治療を行うと心理的負担も楽になり禁煙率も向上します。
悩まれている場合はまずはお気軽にご相談ください。

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