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血糖値が高い

目次

血糖値とは

血糖値とは血液中のブドウ糖(グルコース)の量を測定したものです。
食事によって上昇しますが、食前の血糖値は通常であれば70-100mg/dlです。

インスリンとは?

インスリンとはすい臓のβ細胞から分泌されるホルモンで、血糖値を下げる作用があります。
人類は飢餓との戦いであったので体の中で血糖値を上げるホルモンは数種類ありますが下げるホルモンはインスリンしかありません。

私たちは食事をすることにより腸管より栄養を吸収し、血液に乗って体の隅々まで運ばれます。
糖質は分解されブドウ糖になりインスリンの作用で細胞内に吸収され、細胞が働くエネルギーとなります。
血管内の余ったブドウ糖は肝臓に運ばれグリコーゲンとして蓄えられます。

糖尿病とは?血糖値はなぜ高くなるの?

糖尿病とはインスリンの作用が不足することによる慢性の高血糖状態が続いた状態のことです。
原因としては

2型糖尿病

日本人の95%はこの型です。
遺伝的要因、食べ過ぎ、運動不足、ストレス、年齢(40歳以上)などにより分泌されるインスリンの量が減ったり、同じ量が分泌されていても効果が弱まったりすること(インスリン抵抗性と言います)により血液中の糖分が血管内に吸収されずに高血糖が持続します。

1型糖尿病

すい臓のβ細胞が破壊されてインスリンの分泌が少なくなる型です。
遺伝的な要素やウィルス感染がきっかけとなり自分を異物だと思って攻撃してしまう自己抗体によるものが考えられていますがはっきりわかっていません。
インスリンが分泌されないので、インスリンの注射が必要となります。

お薬や病気が原因の糖尿病

薬剤や遺伝子異常、他の病気によって起こる糖尿病です。

代表的疾患

クッシング症候群、先端巨大症、膵炎、褐色細胞腫、手術後

代表的薬剤

利尿剤、ステロイド・オランザピン、抗生剤、抗がん剤など

妊娠糖尿病

妊娠中に初めてわかった血糖値の異常のことを言います。
妊娠以前から糖尿病を指摘されていた場合や妊娠中にわかった明らかな糖尿病は妊娠糖尿病には含めません。

糖尿病の症状は?

実は糖尿病の初期には症状はほとんどありません。
血糖値が高い状態が続くとのどの乾き、水をよく飲む、尿が多くなる、体重が減るなどの症状が現れることがあります。
症状がないことで病気を認識しにくいことも問題です。

長期間、高血糖が続くと網膜症、神経症、腎症などといった合併症にも注意が必要です。
また血糖値が高いと血管の弾力性がなくなり脳卒中や心筋梗塞などを起こすことが多くなります。
糖尿病の方は大腸がん、膵がん、肝臓がんになりやすいと言われています。

糖尿病の検査は?

診断の血液検査を行います。

①空腹時血糖(前の食事から10時間空けて検査) 126mg/dl以上
②75gブドウ糖負荷負荷試験 200mg/dl以上
③随時血糖 200mg/dl以上
④HbA1c 6.5%以上
⑤空腹時血糖 110mg/dl未満
⑥75gブドウ糖負荷負荷試験 140mg/dl以下

①②③のいずれか+④ → 糖尿病と診断!
⑤+⑥ → 糖尿病ではない!
①―④のいずれか → 糖尿病型として再検査が必要
いずれにも当てはまらない → 境界型

合併症の検査

  • 糖尿病は動脈硬化を引き起こすことが多いので心電図、心エコー、頸動脈エコー、ABIなどを行います
  • 糖尿病は癌を併発することもあるので腹部エコーや腫瘍マーカー測定なども行います
  • 腎症の評価 尿中微量アルブミン測定
  • 網膜症の評価:眼底検査など、眼科をご紹介させていただきます

どのような治療があるの?

食事療法

カロリーの摂りすぎに注意してバランスのよい食事をしましょう。
飲み物も含めて甘いものは控えてください。
高血圧もある方は塩分も減らしましょう。
糖尿病の治療の基本となります。
お薬などで血糖が下がってきた場合も引き続き食事療法は継続ください。

運動療法

筋力を増やすとインスリンの効果が良くなります。
少し息が切れるくらいの強度でウォーキングなどを1日30分から1時間程度行いましょう。
適度な強度の筋力トレーニングも有効です。
年齢や生活強度、元々の病気などにより様々ですので是非ご相談ください。

薬物療法

インスリンの分泌を増やす薬
  • SU(グリミクロン®、アマリール®など)
  • グリニド(シュアポスト®、グルファスト®など)
  • DPP4阻害薬(ジャヌビア®、グラクティブ®、ネシーナ®、トラゼンタ®など)
  • GLP-1作動薬(リベルサス®)
  • グリミン系(ツイミーグ®)
インスリンの効果をよくする薬
  • ビグアナイド(メトグルコ®、ジベトス®、グリコラン®など)
  • チアゾリジン(アクトス®)
  • グリミン系(ツイミーグ®)
糖の吸収や排泄を調整する薬
  • αグルコシターゼ阻害薬(グルコバイ®、セイブル®、ベイスン®)
  • SGLT2阻害薬(フォシーガ®、スーグラ®、ジャディアンス®など)

他にインスリンの自己注射があります。

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